鮮やかな赤のラベルに「+19」の潔さ。新潟・高千代 辛口純米と肴を愉しむ時間
ふと目に飛び込んできたのは、情熱的な赤を背景に銀の文字が躍る「高千代 辛口純米 +19」の佇まい。新潟県に蔵を構える髙千代酒造株式会社の一本です。ラベルの力強さそのままに、肩貼りには「+19」という、辛口であることを予感させる潔い数字が記されています。

グラスに注がれたその姿を眺めながら、まずはそのまま一口。口に含むと、少し苦みを感じさせる大人の表情が顔を出します。この独特の苦みが、あとに続く料理への期待をじわりと高めてくれるようです。ラベルをよく見ると、原料米には美山錦が使われていることが分かります。その芯の通った質実剛健な味わいは、まさにこの米ならではの個性かもしれません。
このお酒が真価を発揮するのは、やはり食卓の上。特に海の幸との相性は格別です。例えば、濃厚な旨みが凝縮された蟹味噌。お酒の持つ苦みとキレが、蟹味噌のコクを一層引き立て、口の中で見事な調和を生み出します。また、脂の乗った鯵の刺身と一緒に楽しむのもおすすめです。魚の脂をさらりと流しつつ、純米酒らしいお米の旨みがそっと寄り添ってくれます。
おつまみなしでその個性をじっくりと味わうのも一興ですが、好みの肴を傍らに置くことで、このお酒が持つポテンシャルがより鮮明に浮かび上がります。次はどんな料理と合わせてみようか。そんなことを考えながら、ついつい盃が進んでしまう。まさに「さすが純米酒」と頷きたくなるような、食中酒としての懐の深さを感じさせてくれる一本です。






