懐かしさと力強さが同居する、青森の「桃川 にごり原酒」を味わう
冷蔵庫から取り出したばかりの、細かな水滴をまとった緑色の瓶。青森県おいらせ町に蔵を構える桃川株式会社の「桃川 にごり原酒」を目の前にすると、その佇まいからどこかホッとするような安心感が伝わってきます。

ラベルに目を向けると、緑色の線で描かれた昔ながらの酒造りの風景が目に飛び込んできます。桶を囲んで働く人々の姿と、そこに重なる「にごり原酒」という太く力強い筆文字。添えられた言葉には、古き良き時代の旨さを大切に守り続けていることが記されています。

このお酒の大きな特徴は、アルコール度数が20度と高めに仕上げられている点です。それだけ聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、実際に口に含むと、アルコールのキツさは驚くほど感じられません。にごり酒ならではのまろやかな甘みが前面に広がり、優しく包み込んでくれるような美味しさがあります。
瓶の底には白い澱(おり)が沈んでいるので、飲む前にはラベルの案内に従って、ゆっくりと瓶を振ってから。透明な液体と白い澱が混ざり合い、とろりとした質感に変わる瞬間は、にごり酒をいただく際の大切な儀式のようでもあります。しっかりとした飲み応えと、素朴な甘みをじっくりと楽しみたい一献です。






