秋の夜に凛と映えるオレンジ。スキっと潔い「墨廼江 秋純米 麗辛口」の心地よさ
秋の気配が深まる夜、テーブルに置かれた一本のボトルが目に留まります。鮮やかなオレンジ色のラベルに、力強い筆致で書かれた「墨廼江」の文字。宮城県石巻市に蔵を構える墨廼江酒造が醸す、「墨廼江 秋純米 麗辛口」です。

まず目を引くのが、ラベル上部に掲げられた「麗辛口(BEAUTIFUL DRY)」という言葉です。その潔い響きに誘われるようにグラスを傾ければ、冷えたお酒がさらりと喉を通り抜けていきます。淡麗辛口の代名詞ともいえるような、迷いのない味わいがこの一本には宿っています。
口に含んだ瞬間に感じるのは、甘味をほとんど削ぎ落としたスキっとした感触。雑味のないクリアな印象が際立ち、まさに辛口の冷酒のお手本のような、凛とした佇まいを見せてくれます。秋の夜長、少し冷やした状態でゆっくりと向き合うのに、これほどふさわしいお酒もそうありません。

ラベルの側面へと目を移すと、そこには醸造元の墨廼江酒造株式会社の名が刻まれています。港町・石巻の風土が育んだその酒質は、どこまでも実直で、飲む人の心を静かに落ち着かせてくれるようです。派手な飾り気はなくとも、確かな存在感を放つその姿には、造り手の丁寧な仕事ぶりが透けて見えるようです。
秋の味覚とともに、あるいは静かな読書の時間のお供に。この「麗辛口」がもたらす爽快な後味は、一日の終わりのひとときをいっそう清々しいものに変えてくれるはずです。季節の移ろいを感じながら、その潔い一杯をじっくりと堪能したくなります。






