秋田の清らかな水と米が育む、華やかな香り。天寿酒造の「純米大吟醸 鳥海山」を味わう
秋田県、名峰・鳥海山の麓に位置する天寿酒造。そこで醸される「純米大吟醸 鳥海山」は、その名の通り、山の恵みをそのまま映し出したかのような清廉な一本です。
まず注目したいのが、お酒の土台となるお米へのこだわりです。天寿酒造では「天寿酒米研究会」という組織を立ち上げ、地元の農家の方々と共に、酒造りに最適な米を丹精込めて育て上げています。契約栽培された酒造好適米は、まさに土地の力と人の思いが詰まった結晶。杜氏と蔵人がその米と対話し、伝統の技を尽くして醸し上げた逸品が、この純米大吟醸なのです。

グラスに注ぐと、その瞬間から華やかな吟醸香がふわりと広がります。東京農大で分離された「ND-4」という酵母が、この上品でフルーティーな香りを鮮やかに引き出しているのでしょう。精米歩合50%まで磨き上げられたお米の清らかさが、香りからもまっすぐに伝わってきます。
口に含むと、驚くほど滑らかな質感に包まれます。仕込み水に使われている鳥海山の自然水が、この澄んだきれいな味わいの源となっているのですね。酸度は1.3と、繊細なバランス。優しい口当たりの後には、すっきりとしたキレがあり、上品な余韻が静かに続いていきます。
秋田の豊かな自然を五感で感じさせてくれるような、気品ある佇まい。特別な日の食卓はもちろん、静かな夜にゆっくりと香りを楽しみながら向き合いたくなる、そんな魅力を持ったお酒です。
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