一枚の田んぼから生まれる物語。香り高い「会津娘 純米吟醸 穣 羽黒7」
福島県会津若松市に蔵を構える髙橋庄作酒造店。ここで醸される「会津娘」には、お酒好きの心をくすぐる特別なシリーズがあります。それが、今回ご紹介する「会津娘 純米吟醸 穣(じょう)」です。

この「穣」というお酒には、「一田一醸(いちでんいちじょう)」という素敵な想いが込められています。これは、ひとつの田んぼでとれたお米だけで、ひとつのお酒を仕込むという取り組み。2019年から始まったこのプロジェクトは、まさにその土地の個性をそのまま瓶に詰め込んだような、贅沢な試みです。
ラベルに目を向けると、そこには「羽黒7」の文字が。これはお米が育った具体的な圃場(ほじょう)を指しています。広大な会津の地にある、特定の「一枚の田んぼ」にフォーカスを当てることで、その場所ならではの風土や季節の移ろいをお酒に映し出しているのですね。
グラスに注ぐと、ふわりと日本酒らしい豊かな香りが立ち上がります。その心地よさに、思わずそのまま置いておいて、香りの余韻に浸っていたくなるほど。お酒が目の前にあるだけで、心が解きほぐされていくような、穏やかな時間をもたらしてくれます。

裏ラベルを眺めてみると、栽培園の名称から仕込みの時期、そして蔵出しの年月まで、丁寧に刻まれています。こうした細やかな情報からも、一滴一滴を大切に醸す蔵の姿勢が伝わってくるようです。
「穣」は今後、自社の田んぼだけでなく、契約農家さんが大切に育てる「とっておきの田んぼ」へとその輪を広げていくといいます。次に手に取る一本は、どんな景色を見せてくれるのでしょうか。そんな期待を胸に、ゆっくりと味わいたくなる一杯です。






