漢字の成り立ちに思いを馳せて。宮城・角星が醸す「水鳥記 純米吟醸酒 山田錦」
旅先でふと出会うお酒には、その土地の空気感も相まって、特別な記憶として残るものがあります。今回ご紹介するのは、宮城県にある株式会社角星が醸す「水鳥記(みずとりき) 純米吟醸酒 山田錦」です。黒いボトルに、力強くもどこか優雅な金の文字がよく映えます。

この「水鳥記」という美しい銘柄名には、造り手の素敵な思いが込められています。漢字の「酒」という字を分解してみると、左側の三水辺が「水」、右側の酉は十二支で「鳥」を指します。この二つの要素に、酒の物語を綴っていくという意味で「記」を添えたのだそうです。一献傾けながらその由来を知ると、目の前の一杯がより情緒豊かに感じられますね。
お酒の骨格を支えるのは、酒米の王様とも呼ばれる兵庫県産の「山田錦」。精米歩合55%まで丁寧に磨き上げられた純米吟醸酒です。グラスを近づけると、華やかでいて、どこか優しく甘い香りがふわりと鼻先をくすぐります。口に含めば、純米酒らしいふくよかな味の巾が広がり、お米の旨みをしっかりと楽しませてくれます。
一方で、その喉ごしは驚くほどスッキリ。日本酒度-2という数値ながら、実際に味わってみるとお刺身などの新鮮な魚介類にも自然に寄り添うような、心地よいキレの良さが光ります。さっぱりとした後味は、次の一口、次の一片へと誘ってくれるかのようです。
気取らず、それでいて一本筋の通った丁寧な造りを感じさせる「水鳥記」。宮城の風土と山田錦の力が織りなす物語を、旬の肴とともにじっくりと紐解いてみてはいかがでしょうか。






